整体の施術に違いがあるのは国家資格がないから?

整体は、脊椎や骨盤、肩甲骨、四肢、顎などの関節の歪みやズレの矯正をし、骨格筋のバランスを調整するなどして、体幹から四肢へ脈絡の流れを良くして、脈絡を改善し様々な症状の改善を期待する健康法と呼ばれています。
施術方法は、一般的に手足を主に使用し、まれに補助として道具を使うこともありますが、このような方法で整体施術をします。

このような方法は一般的な整体と呼ばれている手技療法ですが、整体にはいろいろな団体や独自性を出したところも多く、実際のところ施術内容には違いがあるのが現実です。
これは日本武術の柔術や骨法などの流派に伝わるもを中心とした団体や、伝統的な中国医学を中心とした団体、古くは大正時代に伝わったオステオパシー、カイロプロティックと呼ばれる欧米式を中心とした団体、そのほかにもこれらに独自の理論または思想を取り入れた団体など、多種多様になっています。

これらの手技療法は国家資格というものがありませんし、法律上必要になっていません。
そのために各団体の理論や思想によって施術方法なども大きく違ってくることがあります。
ですから、実際にこのような手技療法を受ける場合は、どれが正しいかということはなく、言い換えればどの団体の施術が自分に合っているかということになるのかもしれません。
整体を受けようと思った時は、その団体の口コミや評判などを先に調べておき、その中で自分に合いそうなところを探すしかないでしょう。

整体の施術は受ける側の状態によって違うもの?

整体の施術は、決まったマニュアルがあって誰にでもそのとおりに施術をするというものではありません。
治療を受ける側がどのような状態にあるのか、その人によって、またその時によって、一番適切な施術の方法を選んで行うものです。
よい整体師は、ひとりひとりの身体の状態を的確に把握して、今何を施術すれば不快だった症状が改善し、良い方向に向かっていくのかを判断することができます。

整体は身体の歪みを調整して治すことで、痛みを感じていたところや、不快になっていた症状を改善させるものです。
興味深いところは、痛いところの痛みの原因があるわけでなく、痛いところに直接施術するとは限らないことです。
例えば肩こりの原因が足にあったり、腰痛の原因が腕にあったりということもあるのです。
ですから腰痛の治療のために顎の歪みを矯正するということも珍しいことではありません。
どこかが歪んでいることが原因で、別のどこかに不快な症状となって現れるので、その原因となっているところに施術を行います。

施術を重ねる過程で、症状が和らいでくれば、またその時の状態に合わせた施術を行います。
また、本人が痛みを感じていなくても、全身を診て歪みがあれば、将来問題が起きる前に施術によって防ぐこともできます。
整体によって身体の歪みを矯正することは、神経の流れを回復することができ、また自然治癒力を高めるという不思議な働きがあります。
即効性よりも、根本的な改善を目的とするものです。

整体の施術に痛みはつきもの?

整体というと、施術を受けるときに痛みが伴うものというイメージを持っている人が多いでしょう。
施術の時にポキポキと音がしたり、力一杯押さえつけたりというイメージがあったり、痛いからこそ効き目があるのだと、そう思っている人も多いようです。
素人目には、他人にも聴こえるような音がすれば何だか怖いように思うこともあれば、とても効きそうだと思われる場合もあります。

整体にもいろいろな種類があるというのが事実で、まったく痛いことはない施術もあれば、一瞬の痛みを感じるものもあります。
しかし、正しい施術をすれは、ほんの一瞬の痛みはあっても、そのときに大きな音がしても、不快な痛さではなくむしろ心地よいものであり、これまでに悩んでいた症状が改善され、また快方に向けていくことができるものです。
慢性化していた症状があって、これが整体の施術の一瞬の痛みによって解消していくならば、納得できることです。
痛みの感じ方には個人差があるので、ほんの少しの痛みでも嫌な人にとっては避けたいものです。
そういう方は、無理をせずにソフトな痛みのない施術、ボキボキ音がしない施術、ぐいぐい押さない施術をしてくれる整体院を選ぶのがよいでしょう。

たくさんの整体院がありますが、口コミ情報などもたくさんあるので参考にしながら、自分にとっていちばん合っている施術をしてくれるところを見つけるとよいでしょう。
時には施術が下手なために痛みを伴うということもないわけではないので、評判のよいところを選びましょう。

整体の施術は施術者によって違うもの?

整体の施術は、施術者によってピンキリということが言えます。
そもそも整体師には、マッサージ師のような国家資格というものはありません。
整体師には認定資格しかなく、養成学校や通信教育を修了することによって、取得することが可能となっています。
取得のための試験なども実施されていないため、ある意味では知識や技術を学びさえすれば、誰でも整体師を名乗ることができます。

また整体は民間療法に位置付けられているため、法的には特定の資格がなくても、施術を行うことが可能となっています。
そのためたとえ独学で身につけた知識や技術であっても、整体院を開くことは可能というのが現状となっています。
そういった理由などからも、整体師の技術には大きな差があると言われており、施術の効果も施術者によって異なるとされています。

また整体には、統一された手技や理論というものが確立されていないため、整体師によっては、独自に生み出した手技を施すところなどもあります。
そのため利用する側としては、近所の便利な整体院を安易に利用するのではなく、なるべく評判の良い整体院を利用するということが大切となります。
また整体は民間療法となり、健康保険が一切適用されないため、料金を確認するということも大事です。
基本的に整体の料金は、各整体院ごとに設定がされています。
決して安いところが質も悪いというわけではありませんが、できるだけ信頼できる整体院を利用するということが大切となります。

整体とカイロプラクティック

整体とカイロプラクティックは、共通する部分もありますが、実際には全く異なる手技療法となります。
まず整体は、骨格の歪みやズレを手技によって元の位置に戻すことで、体の不具合を改善するというのが特徴となります。
肩こりや腰痛といった体の不具合は、骨格の歪みやズレが根本的な原因になっていると考えられています。
骨格が正常な位置に戻ることによって、血液やリンパの流れも良くなり、部位の痛みや違和感も改善されるとされています。
また骨格の修正で体全体の機能が高められることによって、自然治癒力を引き出すこともできるとされています。

そしてカイロプラクティックは、おもに背骨の歪みを手技によって調整することで、体の不具合を改善するというのが特徴となります。
サブラクセーションと名付けられた背骨の微妙な歪みこそが、さまざまな病気を引き起こす要因と考えられています。
とくに脊柱や骨盤の変異が矯正されることによって、神経系の機能が整えられ、痛みや違和感が改善されるとされています。
またサブラクセーションを取り除いて、神経系の機能が整えられることによって、自然治癒能力を100%発揮できる状態にすることができるとされています。

整体が全体的な骨格の歪みを重視する無血療法というのに対し、カイロプラクティックは背骨の歪みを重視した、非観血徒手矯正療法だと言えます。
しかし整体とカイロプラクティックは手技に違いはあるものの、改善が見込まれる適応症については、おおむね共通しているとされています。

整体は民間療法

一般的に整体は、カイロプラクティックなどと同様、民間療法に位置づけされています。
マッサージと違ってどんな事情にも関わらず、健康保険が適用されない手技療法となっています。
そのため施術を受ける際には、全額が自己負担となります。
しかし効果としては、決して医療系のマッサージより劣るというわけではなく、症状によってはむしろマッサージより効果が高かったりもします。

それでも健康保険が適用されない理由には、整体に対する法制度が、整えられていないからということがあげられます。
整体が医療行為として法制度で確立されるためには、アプローチする部位や手技、方法論などが、1つに統一されているということが必要となります。
しかし整体は歴史的な背景からも、1つの医療行為として認定されるのは困難だと言われています。
なぜなら整体は、海外から入って来たさまざまな手技療法がミックスされ、日本人に合うようアレンジされた手技療法となっているからです。

アレンジや工夫は実に多くの整体師によってなされており、ちまたには数えきれないほどの種類が存在しています。
整体師を養成する学校の数が、種類の数とも言われています。
また独立開業した整体師によっても、独自のアレンジが施されていたりします。
法的には民間療法となるため、そういったアレンジも問題ないとされています。
そのため施術を受ける側としては、どういった施術が施されている整体院なのかを、確認してから利用するということが大切となります。

ソフト整体とは

ソフト整体は、一般的な整体における危険性の高い手技を取り除いた、安全性の高い手技療法となります。
整体は熟練された整体師であれば問題ありませんが、未熟な整体師による施術では、手技によっては高い危険性を伴う場合があります。
そのためそういった経験と高度な技術を必要とする手技を取り除き、かつ高い効果が得られる新しいタイプの手技療法として、ソフト整体が確立されています。

ソフト整体は、日本総合療術学院の創設者である小津源綱門氏によって、現代医学や東洋医学に則った体系化がされています。
基本的にはどんな体の不具合も改善する効果があるとされており、不快な痛みや違和感を緩和するだけでなく、人間の持つ自然治癒力を高めることにも効果的となっています。
決して整体よりも治療の効果が劣るというわけではなく、安全に改善された手技が施される、手技療法となっています。

またソフト整体は今ある体の不具合を改善するだけでなく、病気を予防する効果も期待することができるとされています。
小津氏によると、現代医学で提唱されているホメオスターシス(恒常性維持機能)を活性化し促進することによって、病気を予防する効果も期待することができるとされています。
つまりソフト整体とは、一般的な整体に現代医学に基づく理論が考慮された、施術療法ということが言えます。
痛みをほとんど伴わない安全性の高い手技となるため、女性でも安心して施術を受けることができます。

整体の発祥

整体の起源にはさまざまな説がありますが、およそ2千年前に誕生した中国の「椎拿(すいな)」が、発祥であるという考えが一般的となっています。
推拿は現在でも中国で施されている、骨格や筋肉のバランスを調整する手技療法の1つとなります。
肩こりや腰痛の治療で施されるほか、リハビリテーションの場などでも用いられています。

その他にも説では、1874年にアンドリュー・テイラー・スティル氏によって発表されたオステオパシーや、欧米のカイロプラクティックなども関係しているとされています。
これらの技術が日本に紹介された際に、日本武術の手技療法や中国の推拿がミックスされて、日本独自の整体技術が確立されたとも言われています。
そのため施術には、カイロプラクティックの手技によく似たものも数多くあります。
また根本的な原因を改善するといった考え方も、西洋医学に近いとされています。

日本人は海外から取り入れた技術をアレンジして、独自の技術に確立するというのが得意な民族のため、複数の種類の手技が合わさって確立されたという説は、説得力も高くなっています。
ちなみに「整体」という言葉自体は、体を整えることを意味する、日本で生まれた造語となっています。
また整体の基本というのはある程度確立されてはいますが、医院によっては、整体師が独自に開発した手技を施しているところなどもあります。
このように現在も進化し続けているのが、整体の特徴だと言えます。

整体とマッサージの違い

整体とマッサージでは、施術方法に違いがあります。
整体が体の歪みを正位置に戻すことで痛みや不具合を改善するというのに対し、マッサージは体の筋肉をほぐすことによって、血液やリンパの流れを良くし、痛みや不具合の改善を行うといった施術となります。

まず整体ではおもに、関節の歪みやズレを元の位置に戻して、体全体のバランスを整えるといった施術が行われます。
整体では痛みや不具合の生じる原因は骨の不正位にあると考えられており、骨を正常な位置に戻すことによって、症状を根本的に改善するといった手技が施されています。
そしてマッサージではおもに、体を揉む・押す・叩く・さするなどして、硬くなった筋肉をほぐす施術が行われています。
硬くなった筋肉がほぐされることによって、痛みなどの症状が緩和されることとなります。
ただし症状は一時的には緩和されますが、時間が経つにつれて、元の状態に戻る場合が多くなっています。

また整体とマッサージは、資格にも違いがあります。
整体師の資格は民間資格となりますが、マッサージ師の資格は、「あん摩マッサージ指圧師」と呼ばれる国家資格となっています。
整体師の資格は養成スクールや通信講座などを修了することによって比較的簡単に取得することが可能ですが、マッサージ師の資格を取得するためには、国の指定する養成学校を修了したのち、国家試験に合格するということが必要となります。
また整体師として働く場合には必ずしも資格は必要とされませんが、マッサージ師として働く場合には、必ず資格が必要となります。